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昭楽 作の金鯱(しゃち)の香合のご紹介です。
香合とは、香を入れる蓋付きの器で、主に茶道で使われます。
炭点前に際して盆にのせて持ち出したり、炭斗に仕組んだり
棚などに飾ったり、床の間に古帛紗や紙釜敷にのせて飾ったりします。
どちらかというと、鑑賞の対象として見られ、その季節やお茶会のテーマ
歴史的な意味や産地、材質など、小さな器ですが、多くのことを
物語っています。
炉用の香合は練香を入れるため、陶磁器製のものを使います。
風炉用の香合は香木を入れるので、漆器のものを使います。
鯱(しゃち)とは、姿は魚、頭は虎、尾ひれは常に空を向いて
背中には幾重にも鋭いとげを持っているという想像上の動物です。
それを模して主に屋根に使われる装飾・役瓦の一種です。
一字で鯱(しゃちほこ)・鯱鉾とも表現されます。
大棟の両端に取り付けて守り神とされました。
建物が火事の際には、水を噴き出して火を消すという。
織田信長が安土城の天守に取り入れたことで普及したと言われています。
金鯱は現在の名古屋城に上げられているものがそれで、
同じ仕様のものは徳川大阪城や江戸城天守にも使われました。
この香合はその金鯱を模して作られたもので、大変よく出来ています。
中に香を入れるため、平たくされており、尾っぽが大きく重心が
高いですが、ひっくり返ることもなく、うまくバランスが取られています。
鱗(うろこ)や尾っぽも立派に再現されています。
火事や災難から家を守ってくれる、小さな守り神の金鯱は
まぶしいほど金色に輝いています。
幅 6㎝ 長さ 10.5㎝ 高さ 7㎝
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