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菊池正直 作 釜釻(かまかん) 大釻
¥27,500
菊池正直 作の釜釻(かまかん)のご紹介です。 釜釻とは茶釜を上げ下ろしや移動するのに用いる金属製の輪のことで 一端が切れていて、釜の釻付の穴に通るようになっています。 原則として鉄製のものが多いですが、唐銅のものもあります。 こちらの釜釻は普通の釜釻と異なり、径が大きいものになっており 「大釻」と呼ばれ区別されています。 「大釻」は主として釣釜に用いられ、普通の釜釻とは使い方が異なります。 釣釜は、鎖や自在などで天井から吊るして、炉にかける釜をいいます。 普通の釜釻と違うことは、席中釜を釣っている間は、ずっと釜と一緒に 人目に触れていることです。 この釜釻は釜師 菊池正直の作で釜と同じように、少し茶色がかった色合いになっています。 釻の表面には布目か網目のような部分が所々にあり、一定間隔で細かい彫りも見られ 荒々しく見えるデザイン上の点と、滑り止めの役割の両方を兼ね備えています。 シンプルですが、手間がかかった力強い作風の釜釻といえます。 径 11㎝ 幅 0.5㎝ 鉄製
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寺西宗山 作 釜釻(かまかん)銀象嵌(ぞうがん)素張(空打)
¥33,000
SOLD OUT
寺西宗山 作の釜釻(かまかん)のご紹介です。 釜釻(かまかん)とは、茶道などで使う釜の上げ下ろしをしたり 移動させるときに使うもので、金属製の輪で通常は2つで一組の 対になっています。 一端が切れていて、釜の鐶付の穴に通るようになっており 原則として鉄製のものを用います。 この釜釻は素張とか空打(からうち)とかいって、釜釻の内側が 空洞に作られています。 こうすることで、中身が詰まったものに比べて、強度を保ったまま 釜釻が軽くなり扱いやすく、熱を逃がすことが出来るので、釜を移動させるときに 釜釻が熱くなりにくいように工夫されています。 しかし、釜釻の中を空洞に作ることは大変な技術と手間がかかります。 さらに、この釜釻には象嵌(ぞうがん)の技法が使われています。 象嵌とは、金属工芸の場合、金属の表面に鏨(たがね)(金工用のノミの一種)で 文様を彫って、そこに金や銀をはめ込んでいく技法です。 この場合は銀がはめ込んであり、葉っぱがそれぞれ5,6枚と 小さなアリのような虫が一匹ずつ表現されています。 釜釻本体が茶褐色のいい色をしており、銀の象嵌と共に映えています。 そして、この釜釻の表面には意図的に、虫食いのような穴が空けられており 中が空洞であることと、侘びさびの両方が表現されています。 この虫食いのような穴と、小さな虫が表現されていることは 遊び心で関係性を持たせてあるのかもしれません。 小さな釜釻ではありますが、そこには作家の高い技術とこだわりと 遊び心がぎゅっと詰まっています。 径 8.8㎝ 太さ 約6mm 鉄製